どうも!最近はコードとチャートの海に溺れがちな個人開発者の僕です。
今日は、僕が取り組んでいる自動売買ツール(EA)開発の方向性が「ガラッと変わった」話をしようと思う。プログラミングやアルゴリズムに興味がある学生さんや、独学で何かを作っている人には、きっと「あー、その感覚わかる!」と思ってもらえるはず。
結論から言うと、僕は**「どんな相場でも完璧に勝てる万能な1本のプログラム」を作るのを諦めた。**
えっ、挫折したのかって? いやいや、むしろ逆。ここからが本当の「知的な遊び」の始まりなんだ。
「聖杯」という幻想を捨てて、「ポートフォリオ」へ
もともと僕は、15分足を使って「損小利大(負けるときは少なく、勝つときは大きく)」を極めたSuperTrend戦略を組んでいた。これ、実はかなりいい感じで、直近のテストでは純利益+12.5万円という最高益を叩き出してくれたんだ。
でも、開発者として冷静にデータを見ると、ある残酷な事実に気づかされる。 「トレンドが出ている時は最強だけど、レンジ相場になるとじわじわ削られるな……」ということ。
世の中のトレーダーが追い求める「どんな相場でも勝てる聖杯(Holy Grail)」みたいなプログラムなんて、論理的に考えて無理がある。相場には「トレンド」もあれば「レンジ」もあるし、「急激な変動」もあれば「静かな停滞」もある。一つのロジックで全部をカバーしようとするのは、サッカー選手一人に「ゴールを決めろ」「ディフェンスしろ」「キーパーもやれ」と同時に命令するようなものだ。
そこで僕は考えた。
これが今回の戦略転換の核心。ここから僕の「EA製造工場」は、マルチEAポートフォリオ戦略へとフェーズを移行することになった。
第一弾:鋭い切り込み隊長「壱号機」の設計図 🗡️
まず着手するのが、トレンドの転換点、つまり「大底」や「天井」を最速でぶち抜くことに特化した**「壱号機(反転狙いのスピア)」**だ。
ここでちょっとエンジニア的な「ひらめき」を共有したい。
普通、SuperTrendという指標は「ATR(平均的な値動きの幅)」に一定の倍率をかけてトレンドの方向を決める。でも、この倍率が固定だと、反応が遅すぎて「あ、今が底だったんだな」と気づいた時にはもう価格が上がっちゃっていることが多い。
そこで僕は、**「アダプティブ(適応型)」**な仕組みを導入することにした。
具体的にはこんなロジックだ。
- 通常時は、ノイズに惑わされないようにATR倍率を
3.0に設定してどっしり構える。 - でも、RSIなどで「ダイバージェンス(価格は下がっているのに、指標は上がり始めている状態)」を検知した瞬間、「おっ、そろそろ反転するぞ」と判断して、倍率を
1.5までガクンと下げる。 - 感度を極限まで高めることで、わずかな反発をキャッチして、最速でエントリーする。
これ、実装してバックテストで結果が出る瞬間を想像するだけで、地味にテンションが上がるよね。
これからの展望:盾となる「弐号機」の存在 🛡️
もちろん、この「壱号機」だけでは危うい。反転狙いの戦略は、トレンドが強すぎて「底なし沼」のように落ち続ける相場では、あっさり飲み込まれてしまうからだ。
だからこそ、次には**「弐号機(順張りのシールド)」**を作る。 こいつは壱号機とは真逆。「押し目を作らずに一直線に突き抜けるトレンド」や「レンジを突き破るブレイクアウト」だけを狙い撃ちにする特化型だ。
- 壱号機が「底を拾って反転を狙う」
- 弐号機が「流れに乗って突き抜ける」
この二人が互いの弱点をカバーし合えば、口座残高の曲線はもっと滑らかに、右肩上がりになってくれるはず。
開発の裏側:PythonとMT5のハイブリッド体制
ちなみに、僕はこれをいきなりMT5(MetaTrader 5)で実装して試行錯誤はしない。時間がかかりすぎるからだ。
まず、Pythonで検証用エンジン(WFAEngineとか)を組んで、高速にシミュレーションを回す。ここで**WFA(Walk Forward Analysis)**という手法を使う。
💡 ちょっと解説:WFA(ウォークフォワード分析)とは? 過去のデータで最適化したパラメータが、未知のデータ(未来)でも通用するかを、期間をずらしながら繰り返し検証する手法のこと。 「過去データに完璧に合わせすぎた(過剰適合/カーブフィッティング)」という、システムトレード最大の罠を避けるための知的なアプローチなんだ。
Pythonで「このロジック、いける!」という確信を得てから、ようやくMQL5という言語で実戦用のEAに書き出す。この「検証→実装」のサイクルを高速で回すのが、個人開発者の醍醐味だと思う。
最後に:ものづくりの楽しさを忘れずに
今回の方向転換で感じたのは、**「不可能なことを諦めることは、新しい可能性を見つけることだ」**ということ。
「万能な1本」という幻想を捨てたことで、逆に「どういう特化型を組み合わせれば最強のチームになるか?」という、パズルを解くような知的な快感が生まれた。
プログラミングを学んでいる学生のみんな。 教科書通りのコードを書くのも大事だけど、こういう「現実の壁にぶつかって、自分なりの解決策をひねり出す」経験こそが、一番成長させてくれるし、何より最高に面白い。
ぜひ、君も自分だけの「道具」や「ツール」を作ってみてほしい。 効率化して時間を生み出すのもいいし、僕みたいに相場という巨大な迷宮に挑むツールを作るのもいい。
さて、僕はこれから AutoGen_Adaptive_SuperTrend.py の実装に戻るよ。
また面白い発見があったら共有するね。それじゃ!🚀\n